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技術至上主義の反動②/ 反射神経と芸術

音楽の場合、「楽譜の音を順番にミスなく叩く」という概念と、「音の羅列によって空間を創造する」という概念がある。 前者は「太鼓の達人」みたいなもので、音楽ではなく反射神経を競うゲームなのよね。

技術至上主義に反動が発生するのは、ある意味仕方がない。

みんなが「太鼓の達人」みたいにドラムを叩いてたら「そうじゃねーだろ!」と怒るドラマーが出てくるのは当然よね。

「技術至上主義」と「表現主義」 当然、後者のほうが芸術レベルは高いんだけど、聴いてる人間のレベルによっては前者のほうに感動するわけ。

演奏の目的が「人を感動させること」ならば、前者の「ミスなく叩く」も立派な芸術として成立するんだけども。

この前者と後者は、なかなか相容れないのよね。ミスをしないジミヘンドリックスなんてジミじゃないし。

ただし、表現主義は表現主義で「いかがわしさ」を持っていて。

例えば、白い紙に黒いインクをぶっかけて「ウンコ」ってタイトルをつけて「これがゲージュツだ」と騒ぐこともできちゃうわけ。

だから、表現主義にも必ず反動がある。

大切なのは「流行に惑わされず、自分が良いと思ったものを誠実にやる」ことなんだけど。

でも、それだと「売れない」わけで。

ホントに世の中って上手くできてるよね。解けないパズルよ!

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