大塚家具の娘、失意の80%割引セール / 父親以外に誰が崩壊を予測できたのか?
■■ 大塚家具、現金欲しさに80%割引セール。
大塚家具 最大80パーセント割引セール!! すげーな、「才女」久美子ちゃん。 なんでこんなことになっちゃうのかしらね。
「ちょっと失敗」だとか「父親には敵わなかった」ぐらいならともかく、久美子ちゃんは完全に会社を潰してしまったわけで。
分裂時点で、ここまで久美子側が酷くなると予測したのは、父親だけでしょうね。
しかし、父親の話は「本来の大塚流とはこうだ」という「経験論」を熱心に説くだけだから。
このお父様の意見を「フムフム」と聞ける人は、現代には少ないと思う。
「ロジック」がないから。
久美子ちゃんから見ても、お父様はさぞかし「バカ」に見えたんでしょう。
ところがどっこい、久美子ちゃんの失敗は、もう取り返しがつかないレベル。
バカどころの騒ぎじゃない。
▼ 「老害」のお父さんの直観は正しかった
久美子ちゃんはバカってわけではなく、一般社会人としてはキャリアがあったわけで。
間違いなく「有能」。だからこそトップに立った。
意見は割れたにせよ、多数の方が久美子ちゃんを支持した。
それだけの才覚があるように見えた。
しかし、失敗した。
久美子の「新・大塚家具」は大きく注目された中で改革をおこなった。
色々な人の目にさらされて「妥当だ」と思われた「改革の道」が選択された。
私も大塚家具関連の記事を追っかけていたけど「なるほど、そういう戦略なのか」と思った。
筋道が通った考え方だと思った。
しかし、失敗した。
繰り返すけど、単なる失敗じゃない。大大大失敗。
後からなら、いくらでも失敗の理由をあげることはできるんだけど。
当時は、ここまで短期間で、ここまで悲惨な結果になるなんて、誰にも予測できなかったんじゃないかな。そういう記事を見たことがない。
ただ唯一、父親だけは「それじゃダメだ、それじゃダメだ」と繰り返しブツブツ言っていた。
ネット上の、特に若い人から見ると、創業者のお父さんの発言は、まさに典型的な「老害」に見えたんじゃないかしら。
でも、お父さんの直観は正しかった。結果論だけどね。
▼ 私の生き方 ~ 議論には頼らない
私はIQ127で言語能力に特化している「有能」な美少女なわけだけど。
だからこそ、久美子ちゃんみたいな失敗をしないよう、いつも心掛けてる。
実は私、こう見えて、かなり年功序列を重んじて、「実績を持っている方」の意見に従うのよ。
裏を返せば「度胸がない」ってことなんだけど。
私は、SNSでは好き勝手に言うけど。
リアルの仕事の会議では自分の意見すら、あまり言わない。
司会や、最後に議事をまとめるのはやるけど、アイディアを出すのは任せちゃう。
「はいはい、皆さん、好きに意見言ってください。あとで私がまとめますんで」
私みたいに、なまじ「議論が得意」な人間は、議論に参加しないほうが良いのよ。
私が、どちらかの側について意見を言い出しちゃうと、そちらが議論で勝ってしまうから。
はい、議論で勝ちました。バンザーイ!
でもさ、議論で勝つことと正解とイコールではないから。
単に「議論で勝っただけ」になっちゃうのよね。
大塚家具のお当様と久美子ちゃんの「議論」は、まさに、久美子ちゃんは「議論に勝っただけ」よね。議論には勝ったけど、正しい意見ではなかった。
しつこいけど。
久美子ちゃんの改革案は、ただの「失敗」だとかではなくて。
「倒産に追い込むような、とんでもなく危険な案」だった。
にもかかわらず、議論上では、誰もその危険性に気付けない。
なぜならば、久美子ちゃんの説明が上手だったから。
わかるかしら。この「説明が上手」つーのが、曲者なのよ。
「説明が上手」だからこそ、みんなを泥船に載せてしまいかねないつーさ。
議論が上手かどうかと、「正しい道を見極められるかどうか」は全く別なの。
私は、自分自身が議論に参加して、議論での勝利にコダわるよりも。
参加メンバーから「正しい道を見極めている人を抽出する」ほうが重要かなと思っている。
◇ 理屈でどうにかなるなら、誰も恋愛では困らない
私は、自分の仕事柄、あれこれ会議が多いんだけど。
一般の人は、
「議論でいくらひねっても、正しい結果は出てこない」
これは、「恋愛」で学習することが多いんじゃないかなと思う。
「これこそが正しい恋愛だ、こうするのが筋だ、そんな恋愛は上手くいかない」
「自分がモテないのはこうだからだ、自分とはこう言う人間なのだ」
理屈は色々あるよね。
でも、頭でいくら考えても大抵は失敗する。
この「失敗」が、「ちょっとした失敗」なら別にいいんだけどさ。
でも、人生10年~20年を童貞や処女のまま棒に振るような、巨大な失敗だと困るよね。
でも、SNSでブツブツ議論している論客は、こういった「最悪な結果」を引っ張りかねない。
つーか、してるでしょ?
自分自身が当事者として議論に熱中してしまうからこそ「見えなくなる」ことがある。
恋愛ごとってさ、当人にはよくわからないんだけど。
でも、ちょっと年配で恋愛経験豊富な人が「パッ」と見るとね。
「あの子は、あの子に気がある」
「あのカップルは別れる」
そんなことが、一瞬で、直観的にわかったりするの。魔法のようにね。
恋バナだとかで、私はそういう「オバサンの超能力」を、目で見て体験してるのよ。
だから、特に組織の仕事では、私は「実績のある年配の人」の意見をよく聞くのよね。
議論よりも、年配の人の直観のほうがアテになる。
これはもう、私自身の体験としてある。
だから私は「議論の勝負」と「道を選択する」は、わけて考えてるわ。
▼ 創業者・大塚家具の凄さ
私が「議論には頼らない」のは、先述した通り。
でも、ここであえてIQ127で家具屋でもバイトしていたことがある私が、「創業者時代の大塚家具の凄さ」を解説するならば、次のようになる。
◇ 大塚家具は一種の『信仰宗教」だった
大塚家具は顧客のニーズを伺ったわけではなく、「世間を洗脳」したところにある。 凄く悪い言い方をすると、「新興宗教」の壺売りに近い。
久美子ちゃんは「大塚家具の商品は、現在の若い人々のニーズに応えていない」と発言したけど。
でも、創業者が創業した頃にも「大塚家具の商品が欲しい」なんて考えている若い人はいなかった。
高度経済成長期つったって、彼らは若い頃、「四畳一間」で生活していてさ。
貧しい人生経験しかしていない。
それなのに、仮に結婚してボーナス貰ったとしても「100万円の家具が欲しい!」なんて思うわけないじゃん。そんなのキチガイでしょ。
その家具に「100万円の価値がある」なんて、今までの彼らの生活体験からは予想がつかないわけ。
もしかしたら「テレビ・冷蔵庫・洗濯機」のような「家電」なら、機能の凄さをみせれば「おお、スゴイ!」と思って買うかもしれないけど。
「これは凄いタンスです。50万です、100万です」と言われても「なんのこっちゃ?」と思う人がほとんどよ。金を持っていようが持っていまいが関係ない。
「家具って、なんでそんなに高いの?」
その感覚は、当時も今も変わらない。
だから、大塚家具は「世間の人々のニーズ」に応えたわけではない。
むしろ、大塚家具は、誰も求めていないもの店舗に並べたの。
◇ 「市場原理」とは全く別の原理で成功したのが大塚家具
実は「こういう家具こそが良い家具だ」という「基準・モノサシ」は大塚家具が作ったのよ。
私がバイトしていた家具屋さんも高級家具(?)だったんだけどね。
家具を見に来た人は、大塚家具から広まった「解説・ウンチク」を店員の私に披露するわけ。
「こういう家具が良い家具で、これはこうじゃないからダメだ」みたいな。
素人であるお客さんは、一体どこで「家具を見る基準」を学んだのかしら?
いいえ、学んでなんていないの。
素人が付け焼刃として持っている「家具の知識」は、大塚家具から広まった「営業トーク」が源流。
大塚家具の営業が「このタンスはこういうところが凄いんですよ」と説明するでしょ。
で、「なるほど」と思ったお客さんが、それを近所に口頭で伝えるの。
当時は「家具の情報」なんてないわけでさ。大塚家具の「営業トーク」は「おばあちゃんの知恵袋」みたいな感じで、瞬く間に広まったわけ。その情報の出どころが「大塚家具」だということすらわからずにね。
さて、ここで想像してみてほしい。
ある日、新婚夫婦が大塚家具へやってくる。
「知ったかぶりの男」は、家具をガチャガチャいじってさ、嫁の前で偉そうに「大塚家具の営業トーク」を披露するわけ。
「この家具はこうだから、しっかりしている」
そこへすかさず、大塚の営業が応える。
「お客様、お目が高い!」
これで、有頂天になったその男は、その身分不相応な高級家具を無理して買うっていうさ。
つまり、久美子のいう「市場原理」とは全く違う原理で、大塚家具は成功したのよ。
つまり、大塚家具は「ミラクル」を起こしたの。
でも、久美子ちゃんは「セオリー」を大切を考えた。
ミラクルで成功した会社にセオリーをぶつけたらダメだろ。
お父様が久美子ちゃんに伝えたかったことは、そういうことじゃないかしらね。
【参考リンク】