ギター談義/「デューセンバーグって何?」「最高のフライングVは?」「ギブソン2019年モデル」
マストドンではあまり音楽の話はしないんだけど。
というよりも、普段からあまりしないわね。
熱が入るとめんどくさい流れになったり、ケンカになるから。
でも、昨日はギターを買ったから、そうしたらギター好きが集まった。
「デューセンバーグ」の話で盛り上がるとは思わなかった。
知ってる、デューセンバーグ?
▼ ギブソン2019年モデル
倒産したギブソンギターだけど、倒産法で事業を継続しながら借金を返すみたい。 そんなわけで2019年モデルが発売された。
やっぱり倒産したから、ラインナップの見直しが行なわれたって印象を受ける。 フライングVも新作はブラックとナチュラルの2種類しかない。売れないモデル、実験的なモデルは減るんでしょうね。
今は、ホントに世界的にギターが売れないらしいから。 新しいギターは、もう売れ線、鉄板のモデル、色しか出ない。 好きなギターやベースは買っておいたほうがいいかもね。
▼ 2019年モデル
若い人でギターを買う人が少なくなり、購入者の年齢層があがると、当然「渋い色、デザイン」のギターが主流になってくる。
売れるギターは大きく二種類のパターンがある。
1.「昔、懐かしい、渋い」という保守的な路線。
2.「先進的、新しい」というビビッドな路線。
ギター購入者の年齢層が高くなると、当然「1」の志向が強くなる。
確かに「憧れのギタリストが使っていた当時のモデルを完全再現!」というのは、ファンにとっては嬉しい。でも、悪い言い方をすると「商品としての改善がされなくなる」ということでもある。
▼ フライングV 2019年モデル
フライングVは、私がとても好きなギター。
フライングVも、時代ごとによってデザインやパーツが色々と違う
2019年モデルは、とてもバランスが良いデザインね。ペグも鉄製だし悪くないんじゃないかしら。
私は絶対に鉄製のペグが実装されているモデルしか買わないの。
「ブラック」は、金属パーツも全てブラックなのね。
私は、それはやり過ぎじゃないかなと思うけど、好きな人は好きかもね、黒づくめ。
「レトロ志向」の「ビンテージ再現モデル」は、ペグがプラスチックなの。
プラスチックのペグは、少しぶつけたりするだけで壊れちゃう。とてもデリケート。
しかも、「精度が悪い」のよ。良いところなんて何にもない!
ところが、「プラスチック製じゃなきゃ嫌だ!あの枯れた味わいが最高」ってファンもいる。
そういった具合に、購入者によって「細かいこだわり」があるわけだけど。
ギターが売れなくなって、販売ラインナップが絞られるようになると「マニアックなニーズ」のものは減って「売れスジ」を踏襲したデザイン・機能の商品ばかりになる。
▼ 良いギターが手に入りにくくなる?
ギブソンの日本代理店は、もう山野楽器じゃないのね。今日、初めて知った。ビックリしたわ…。 ギブソンのこと心配してたら、もう「良いギター」が手に入らないんじゃないかと思って、ついつい、Amazonで注文してしまった。
「良いギター」の定義は色々あるんだけど。
私の言う「良いギター」というのは「手頃な価格で、音が良く、操作性が良い物」。
価格帯は「10万~15万」あたり。
ギターって、うっかり倒して折れちゃうこともある。
フフフ、なにせ私、ジャイアント(ギタリスト)のギターを2本倒して折ってるから。
木工用ボンドとパテで直して許してもらったけど。
でもまあ、そんなんだから、30万以上するギターつーのは、私にはちょっと怖くて扱えない。
逆に、12~13万で「これは!」というモノは、迷わずすぐに買う。
そんな感じで何本か集めて、弾き比べて、ベストなモノをメインとして利用する。
使ってるうちに「鳴りが良くなる」こともあるんだけど、逆に「痛んでダメになる」こともある。
気分や好みも変わるよね。
だから、普段メインで使うのは一本だとしても、予備は何本か欲しいのよ。
▼ 最高のフライングVは「2016年モデル」
ここで豆知識。 ギブソンのフライングVは年代ごとに色んなモデルがあるんだけどさ、「2016年モデル」が抜群にイイのよ。ピックガードがないの。ギブソンVのピックガードは何年か経つと割れちゃうから、あると邪魔つーか。あと、ピックガードの上にシールド刺すタイプは、シールドを足で引っ掛けたりするとそこから割れる。 ボディを傷つけずに大事に使いたい人は、あるほうが良いんだけどね。
「フライングVは2016年モデルしかダメ」 って、ウチのギターのジャイアントが言ってた。実際、検索しても中古があまり出回っていない。
2016年メグデスが始動する際にジャイがたまたま気分で「2016年モデル」を中古で買ったんだけど、凄く良くてもう一本同じモデルの色違いを新品で買ったの。
これは2016年の上位モデルでオートチューナついてるし。自動で弦を巻き上げてチューニングしてくれるみたい。なんかスゲーじゃん。おし、最後の一本か。買おう!で、買っちゃった。
▼ ギター雑談「デューセンバーグ」って何?
知ってる人は知っている、知らない人は全く知らない、それがデューセンバーグ。
ギターが好きかどうかよりも、椎名林檎が好きかどうかで知っているかどうか決まるかも。
ドイツ製のギターブランドで、物凄く完成度が高い。
▼ デューセンバーグV
今は生産中止されているデューセンバーグV。中古でもほとんど出回っていない、非常に珍しいモデル。カラーリングはギブソンのマイケル・シェンカー・モデルのオマージュ。
マイケル・シェンカーがシーンに復帰して、デビュー20周年だとか25周年だとかを祝って、デューセンバーグが勝手に作ったんじゃないかなと思う。デザイナーにマイケル・シェンカーのファンがいたのかも。ドイツのブランドだしね。
私は、これをネットで見て背中に電撃が走った。
「カッコイイ!」
完成度もとても高い。そして、頑丈。
ギブソンのVは転倒させると、すぐにネックが折れるんだけど。
このデューセンVはペグが曲がるぐらい勢いよく倒れても折れなかった。
貴重なモデルなので、壊したくなくてしばらく使ってない。
弾いてると、どうしてもトラブルがあるしね。
ギブソンVは、壊しても市場にいくらでもあるけど、これは、代わりが手に入らないから。
でも、やっぱり弾かないと勿体ないわね。
ギブソンVはミディアム・スケールだけど、デューセンバーグVはロング・スケール。
ギターリフは弾きづらいかわりに、ハイポジションが弾きやすい設計。
ピックアップもデューセンのオリジナルだから、音も弾き心地もギブソンとはまるで違う。
ギブソンVは「軽さ」が売り。
(マイケル・シェンカーも「レスポールと違って、軽いところが気に入った」とインタビューでコメントしている)
それに対して、デューセンバーグVは「めちゃくちゃ重い」。
ギブソンVは持った瞬間に「鳴りそうだな」って感じの木の感触がするんだけど。
デューセンバーグVは持った感触「ガチツ」としていて、鉛のように重い。
【参考】イケベ楽器サイト「ギブソン2019年モデル」